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――出会いの意味とキボウノユクエ 『ラブライブ!サンシャイン!!』第二話感想

 端的に言って二話はけっこう面白かった。一話で無理矢理キャラ紹介などを詰め込んだおかげか。
 最初「青空 Jumping Heart」を聴いた時「いまいちだなあ」と思ったけど、なんか「まあいいんじゃねえの?」って変化した。CD出てからですかねぇ。映像的なことをいう と、ダンスのフォーメーションやカメラワークが合わさって余計に平面的に見える。奥行きを感じないPVだなあと。「恋になりたいAQUARIUM」の方が カメラワークが新鮮で面白かったし、立体感を感じた。この差はフォーメーションだけではなく、彼女らが踊る舞台の構造的違いも関係してるのかねぇ。

 第二話は梨子のお当番回。というわけで、「桜内梨子とはなんぞや?」と、一話で展開されたガールミーツガール「千歌と梨子の交流」が深堀された。

 

以下、とりとめのない感想。

 

 

◆硬度”10”のラブライバー 黒澤ダイヤ

 今回、ネタ的にも先の展開的にもこの人の暴走は面白すぎた。一話の「オリジナル楽曲でなければ、ラブライブに出場できない」発言より、「ダイヤはスクールアイドルに詳しいのでは?」と推察されていたが、まさか予想のナナメ上をブッ飛んだとは思わなかったぜ・・・

アンタ、ガチライバーかよッ!!
こりゃあイープラスのサバ落ちに台パンしたことのある人だね、俺には分かるッッ!!

  劇中描かれた彼女の「µ's」愛は千歌を圧倒するほど(というかあの描写ニワカをいびる古参()ファンだろ笑)。あれほどスクールアイドル「µ's」への 熱量を持つ彼女が、なぜスクールアイドル部を認めないのか? やはりここに三年生のドラマが集約されているように思う。
 1つに、ダイヤについて話す千歌と曜の会話に顔を曇らすルビィ。スクールアイドル絡みで、ダイヤがなんらかの手痛い失敗をしたことを示唆しているように感じる。また梨子とのやりとりにより、果南も「µ's」の存在をそれとなく知っていることが描写されている。

 

 

ユメノトビラ 桜内梨子

  今回、梨子はまさしく光明を見つけたのだろう。それは当然、演奏会からずっと探し続けていた海の音を聴けたからじゃない。部に引き込みたいという打算を捨 てて、ずっと真剣に寄り添ってくれた千歌と繋がったから。好きなものに夢中でキラキラと輝く千歌がいたから。千歌の「スランプを脱するまでのやどり木でも かまわない」はいいねぇ。彼女のキャプテンシーや思いやりを感じさせるセリフだなあ。
 梨子は、千歌をキラキラさせる「出会いを問う歌」を歌う。そして、全てを受け止め一緒に変わっていこうと手を差し出す千歌との邂逅は、彼女にとってまさにキボウとの出会いだった。「ユメノトビラ」は、ガールミーツガールのドラマをオーバーラップしている。

 

 

◆本作の構成について

  最後に、本作の構成について少し。一話二話と、「µ's」のTVシリーズ楽曲をテーマの1つに仕組む傾向にある。一話は始まりの歌、二話は出会いの歌。ど こまで「µ's」の歌と「Aqours」のドラマをオーバーラップさせるかは分からないが、この手法を楽しむのも本作の1つの観方ではないだろうか。
  現状、千歌とダイヤを筆頭に「µ's」のフォローワーしかいない。憧れを大切にすることはいいことだが、いつかは憧れから脱却すべきだ。憧れは大きなモチ ベーションとなるが、それは自分らしさとは別である。自分たち自身――「Aqours」としてどういうスクールアイドルになりたいか、「Aqours」と はどういうスクールアイドルなのかを描くのが本作の最終的なテーマなのだろう。